築50年の中古住宅を住宅性能設計業者により高断熱・高耐震な住宅に再生 戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト 『神戸 垂水の家』

空き家活用/リノベーション ニュース

YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 秀充)は神戸市で住宅性能設計業を手掛けるフォワードハウジングソリューションズ株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:井上 賢治)と共働し、中古戸建住宅の性能向上リノベーションを実証するプロジェクトとして、『神戸 垂水の家』に取り組み、完成したとのこと。

神戸市垂水区に建つ築50年の戸建住宅に、「断熱」と「耐震」の性能向上にこだわりながら、現在一般的な新築住宅の性能を上回るレベルにリノベーション。

高い断熱性能を実現するためには、住まいの中で熱の流出入が最も多い「窓」や「ドア」の選択が重要。
本物件では、YKK APの高性能樹脂窓「APW 330」と、高断熱玄関ドア「イノベスト D50」へ入れ替え、住宅の断熱性能が改修前の約6倍に向上(UA 値:改修前1.75W/㎡・K ⇒ 改修後0.30 W/㎡・K)。
冬の室内での体感温度が概ね13℃を下回らないHEAT20 G2相当の健康で快適な居住空間により、冬場のヒートショックリスクを軽減し、年間暖房費も約6割削減可能で、健康で快適な居住空間と高い省エネ性を実現。

耐震性能向上では、YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」を採用し、窓の数や面積を減らさずに開口部の耐力壁量を増やした。
当地区は、阪神・淡路大震災の被害を受けた地区であり、地震への備えに対する意識が高く、安全・安心な家づくりが求められるエリアでもある。

さらに、昨今、新しい生活様式が浸透し、従来のライフスタイルが大きく変化している中で、テレワークに最適な空間の設置や、くつろぎやリラックスを得られるエクステリア空間など、暮らしのニーズを取り込んだ物件。
建物と外構を一体に捉えたリノベーションを行い、庭の敷地面積を最大限に活用したエクステリア空間で、リウッドデッキを使用し、テラスサイズの窓と繋がるアウトドアリビング空間を創出している。
当実証プロジェクトの考え方である“古くなった建物に新築以上の価値をあたえる”リノベーションの可能性を具現化した物件である。

本物件は、令和2年度の次世代省エネ建材支援事業における「次世代リフォーム実証事業」の対象として、全国で唯一採択された物件となる。
今後は、両社のコンセプトモデルとして主に事業者向けに一定期間完成見学会を行い公開する。
安全・安心で健康・快適な住生活を送ることができる「性能向上リノベーション」のノウハウ提供や、空き家などのストック市場の流通活性化に繋がるモデル物件として地域への情報発信に活用する。

■『神戸 垂水の家』物件概要

物件所在地 兵庫県神戸市垂水区
敷地面積 330.66㎡(100.02坪)
延床面積138.82㎡(41.99坪)
構造木造RC混構造3階建て
既存建築年月昭和45(1970)年<築50年>
改修工事期間令和2(2020)年12月~令和3(2021)年7月
事業主フォワードハウジングソリューションズ株式会社
設計フォワードハウジングソリューションズ株式会社
施工ヤング開発株式会社

■高い断熱性能で健康・快適と省エネを届ける

窓は、アルミサッシ+単板ガラス窓から、高い断熱性能の樹脂窓「APW 330」に交換。壁・屋根・床の付加断熱工事も行い、住宅全体の断熱性能や省エネ性能が、大きく向上している。

■高い耐震性能で安全・安心を提供

YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」(門型)を1カ所に使用。
窓の数や面積を減らさずに開口部の耐力壁量を増やし、断熱と耐震を同時に実現している。
耐震診断シミュレーションの評点は、リノベーション前の[0.49]がリノベーション後には[1.84]となり、建築基準法で定められた1.5倍強の強さを持つ耐震等級3相当の強度となり「震度6強でも倒壊しない」耐震性能を実現している。

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