店舗入れ替え期間をアーティストの表現の場に 都市の”すき間”を活用するアートプロジェクト「ソノ アイダ#有楽町」始動 国際ビルヂング路面に第一弾店舗が8月21日オープン

空き家活用/リノベーション ニュース

三菱地所株式会社は、「有楽町エリア再構築」に向けた先導プロジェクトである有楽町「Micro(マイクロ) STARs(スターズ) Dev(ディベロップメント).」※1の一環として、2020年8月21日(金)からアーティスト・藤元明氏のディレクションのもと、アートプロジェクト「ソノ アイダ#有楽町」を実施します。2020年以降の大手町・丸の内・有楽町におけるまちづくりの指針を示す「丸の内 NEXT ステージ」にて、当社は有楽町再構築の大きな柱の一つに文化・芸術を掲げています。その一環として、これまでに交流と発信の場「有楽町『micro FOOD&IDEA market』」※2、個人単位のアイディアを形にするワーキングコミュニティ「有楽町『SAAI』Wonder Working Community」※3の開設、現代アートギャラリー「CADAN有楽町」※4オープン、写真・映像表現のアートコレクティブ・東京フォトグラフィックリサーチによる「有楽町アートサイトプロジェクト」※5実施など、様々な取り組みを支援・促進して参りました。

今回の企画では、アーティストの藤元明氏のディレクションのもと、空き物件や名もなき場所を”空間メディア”として活用するアートプロジェクト「ソノ アイダ」を有楽町に迎え、ビジネスセンターであるこのエリアの可能性を探るものとして、「ソノ アイダ#有楽町」を展開していきます。
その第一弾として、丸の内仲通りに面する国際ビルヂングの一角に、店舗入れ替え期間の”その間” 、 ①藤元氏が手掛けるアートプロジェクト「2021」とファッションブランド「ANREALAGE」とのコラボレーション・ポップアップ展示(8月21日~9月6日)と、②アートの廃材を回収・販売するアートプロジェクト「副産物産店」の期間限定”有楽町支店”(9月10日~10月4日)が登場します。本企画を通じて、店舗入れ替え期間中(=すき間)も街の賑わい創出を継続させるとともに、アート活動の発信の場として有効活用し、アートを通じた取り組みを加速させ、有楽町を再構築してまいります。

2●21×ANREALAGE ロゴ2●21×ANREALAGE ロゴ

副産物産店(参考イメージ)副産物産店(参考イメージ)

  • ソノ アイダ#有楽町

アートプロジェクト「ソノ アイダ」は、空き物件などを、ヒト・モノ・コトが介在する空間メディアとして活用するアートプロジェクトです。これまでに東京都内四ケ所での展覧会を通して、大小様々な空間的・時間的すき間=”その間”を見出し、アーティストたちの活動の場を生み出してきました。また本年5月には無観客展示「ソノ アイダ#COVID-19」を立ち上げ、コロナ禍が収束するまでの”その間”を会期とした展覧会をオンライン上で公開しています(www.sonoaida.jp)。 

「ソノ アイダ#有楽町」は、アーティストの藤元明氏を中心に、建築家・永山祐子氏が加わり、日本のビジネスセンター大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリア特有の都市空間と、時間・価値観のすき間に様々なアーティストが取り組み、街に異質感をもたらす長期的な試みです。 

その第一弾である今回の企画では、1966年竣工のオフィスビル・国際ビルヂングの一角を、店舗入れ替え期間の”その間” 、前後半2つの展覧会に変えていきます

藤元明(ふじもと・あきら)

1975年東京生まれ。アーティスト。人間では制御出来ない社会現象をモチーフとして、様々な表現手法で作品展示やアートプロジェクトを展開。主なプロジェクトに「ソノ アイダ」、「TOKYO 2021」、「陸の海ごみ」、「NEW RECYCLE®」、広島-NewYork で核兵器をテーマに展開する「ZERO PROJECT」「FUTURE MEMORY」など。2016 年より開始した「2021」プロジェクトは現在も進化中。

永山祐子(ながやま・ゆうこ)

1975年東京生まれ。建築家。青木淳建築計画事務所を経て、2002年永山祐子建築設計設立。主な仕事に「LOUIS VUITTON 京都大丸店」、「丘のある家」、「木屋旅館」、「豊島横尾館(美術館)」、「女神の森セントラルガーデン」など。ドバイ国際博覧会日本館(2021年予定)や新宿・歌舞伎町の超高層ビルのファサードデザイン(2022年予定)などの計画が進行中。

アーティスト・藤元明氏 コメント:
大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアは開発により常にアップデートが繰り返されています。その歴史的コンテクストの中で、残ってきた場所と最新の場所とが混ざり合あいながらも、街の雰囲気や質感は時代の正解とされる一般的安心感があります。一方で価値観は多様化し一つの正解では成立しない時代に突入している中で、開発に寄り添ってきたアートの振る舞いも時代の要請によって変化するべきと考えます。
「ソノ アイダ#有楽町」は整然としている大丸有エリアにおいて、予定調和からズラした異質感を時間的・空間的・価値観的隙間に出現させる試みであり、相互の緊張関係はマダラ模様のようにハッキリとした境界線もあれば曖昧にはみ出していく部分もある。訪れる人々はそのような異質を許容した状態にこそ魅力を感じ、現代らしさを見出すのではないでしょうか。それがこれからの都市像の象徴として社会に伝わっていくことを期待します。

展覧会① ■「2●21×ANREALAGE」-OFFICIAL SHOP-
アーティスト藤元明氏が手掛けるアートプロジェクト「2021」と、ファッションデザイナー森永邦彦氏率いるファッションブランド「ANREALAGE(アンリアレイジ)」のコラボレーション展示・作品販売を開催します。
「2021」は、2020年に予定されていた東京オリンピック以後の未来を問うアートプロジェクトです。しかし新型コロナ感染拡大による東京オリンピックの延期決定によって、”2021″にはポストオリンピックとはまた別の、新たな文脈が与えられることとなりました。本展では、そんな”2021″をテーマに、藤元明氏とファッションを拡張し続ける森永邦彦氏のコラボレーションにより、”2021″のオリジナルグッズやアート作品の展示販売を行います。 

展覧会名:「2●21×ANREALAGE」-OFFICIAL SHOP-
会  期:2020年8月21日(金)~9月6日(日)
営  業:13:00~19:00(土日祝11:00~)※定休日なし
会  場:国際ビルヂング1F(東京都千代田区丸の内3丁目1-1)
協  力:リファインバース株式会社/株式会社オーキッド/光陽オリエントジャパン株式会社/ARCHI HATCH
公式ウェブサイト:www.sonoaida.jp

(参考イメージ)(参考イメージ)

藤元明氏/森永邦彦氏 ステートメント:
日本が最高潮に盛り上がるはずであったTOKYO 2020(OLYMPIC/PARALYMPIC)はCOVID-19の世界的影響により2021年へと延期となり、更にその開催すらも未だ不透明です。そして「2021」の文脈は、ポストオリンピックを問うという内容から、全く先の見えない時代の象徴へと変化しています。アーティスト藤元明とファッションデザイナー森永邦彦は、この展覧会で「全く先の見えない時代」をモチーフに、実在しないTOKYO 2021のオフィシャルグッズを作品として販売します。我々が現在の世界的災害と喪失を乗り越え、TOKYO 2020が本当の意味での祝祭として、この展覧会が世界の希望の一端になる事を願っています。

森永邦彦(もりなが・くにひこ)

1980年東京生まれ。ファッションデザイナー。2003年「ANREALAGE(アンリアレイジ)」として活動を開始。ANREALAGEとは、A REAL-日常、UN REAL-非日常、AGE-時代の意。2014年秋、15S/Sよりパリコレデビュー・FENDIとのコラボ、LVMHプライズでのファイナリスト選出など実績を重ねる一方、ポンピドゥー・メスや森美術館などアート文脈での評価も著しい。

展覧会② ■「副産物産店 有楽町店」
二人の美術家、矢津吉隆氏と山田毅氏による京都発のアートプロジェクト「副産物産店」が、東京に初出店します。
「副産物産店」は、ものの価値・可能性について考えるプロジェクトです。京都を拠点にするアーティストたちの制作過程で生まれてくる廃材を“副産物”と呼び、それらを回収し、加工して“副産加工品”を生産、販売することで資材循環の仕組みをつくります。これまでに関西圏での展示・販売や沖縄の芸術祭への参加、またこのコロナ禍の7月には工房併設型のショップを新たにオープンさせるなど、今話題のアートプロジェクトによる展覧会を行います。 

展覧会名:副産物産店 有楽町店
会  期:2020年9月11日(金)~10月4日(日)
営  業:13:00~19:00(土日祝11:00~)※月・火定休
会  場:国際ビルヂング1F(東京都千代田区丸の内3丁目1-1)
公式ウェブサイト:www.sonoaida.jp

(参考イメージ)(参考イメージ)

矢津吉隆(やづ・よしたか)

1980年大阪生まれ。美術家。主な展覧会に「青森EARTH 2016 根と路」(青森県立美術館、2016)、個展「umbra」(東京、2011)など。作家活動と並行して、宿泊型アートスペースkumagusukuのプロジェクトを開始。ほか、アート思考を学ぶ私塾「アート×ワーク塾」の運営、古民家をスタジオとして改修して貸し出す「BASEMENT KYOTO」など活動は多岐にわたる。

山田毅(やまだ・つよし)

1981年東京生まれ。美術家。映像表現から舞台やインスタレーションなどの空間表現、脚本演出まで幅広く手掛ける。2015年、京都市東山区にフリーペーパー専門店「只本屋」を立ち上げる。同店・店主として関西・東海エリアで活動を広げる一方、様々な場づくりに関わる。

  • 同時開催中の有楽町エリア・アートイベント

①「大丸有SDGs ACT5×東京ビエンナーレ2020/2021」
<開催概要>
期間:2020年8⽉21⽇(金)〜10⽉25⽇(⽇)*作品によって展⽰期間が異なります。
会場:東京丸の内・有楽町エリア内2会場
(丸の内ビルディング・新有楽町ビルディング)
主催:大丸有SDGs ACT5実行委員会、三菱地所株式会社
共催:一般社団法人東京ビエンナーレ
協力:特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会、一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり    協議会
公式サイト:https://tb2020.jp/

廣瀬 智央「フォレストボール」:新有楽町ビル1F廣瀬 智央「フォレストボール」:新有楽町ビル1F②「アートアワードトーキョー 丸の内2020」
<開催概要>
期間:2020年9⽉10⽇(木)〜9⽉25⽇(金)会期中無休
概要:審査委員が全国の主要な美術大学・芸術大学・大学院18校の卒業修了
   制作展を訪問し、発掘したノミネート作品90点より、さらに厳選した
   25名のアーティストによる作品を展示紹介。
会場:行幸地下ギャラリー、新丸ビル3Fアトリウム、大手町仲通り、
国際ビル1Fエントランス、新東京ビル1Fエントランス
主催:アートアワードトーキョー丸の内2020実行委員会
特別協賛:三菱地所株式会社
協賛:モルソン・クアーズ・ジャパン株式会社
後援:三菱一号館美術館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
公式サイト:http://www.artawardtokyo.jp/2020/

  • 有楽町エリアマップ

三菱地所が考えるポスト・コロナ戦略の全体像については、2020年7月16日付の下記リリース(抜粋)のとおりですが、「ソノアイダ#有楽町」の取り組みは「具体的な施策」の下線部分に該当いたします。 

(ご参考)
三菱地所が推進する ポスト・コロナ時代のまちづくりと多様なワークスタイル・ライフスタイルへの対応
ポスト・コロナ時代のまちづくりを加速
~丸の内は「就業者28万人×8時間」から、「多様な就業者100万人×最適な時間、交流する」まちへ~
~センターオフィス以外にも多様なワークスタイルに対応し、トータルにサポート~ 


三菱地所は、2020年代における丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町地区)のまちづくりを「丸の内NEXTステージ」と位置づけ、『丸の内Reデザイン=人・企業が集まり交わることで新たな「価値」を生み出す舞台づくり』をスタートしています。
今般、東京都内に勤務する一都三県在住の約15,000人のオフィスワーカーにアンケートを実施、アンケートで得られた個人や企業の意識変化を踏まえながら、ポスト・コロナ時代の新しいまちづくりやワークスタイル像を抽出、今後の東京・日本をリードするまちづくり・ワークスタイルを提案いたします。 

1.ポスト・コロナ時代のまちづくり 
東京・丸の内エリアを 『就業者28万人が毎日8時間×週5日過ごす場』から、『多様な就業者100万人が最適な時間に集まり、交流して価値を生み出す舞台』に変えていきます。 

【15,000人就業者アンケートから予測されるポスト・コロナのワークスタイル・オフィスニーズ】
①業務内容に応じ、オフィスとテレワーク(オンライン)を柔軟に使い分ける
②センターオフィス(1stプレイス)、自宅(2ndプレイス)、3rdプレイスを柔軟に選択
③フェイストゥフェイスでしか得られない価値(創造性・偶発性・チームビルディング)をオフィスに求める
⇒企業では、こうした変化に対応するセンターオフィスの戦略的な選択、変革の動きが予想されます。
 

●まちづくりの方向性
・場所や時間を柔軟に選択するワークスタイルが進むなか、これからの「センターオフィス」は、イノベーションや価値創造を生み、人・モノ・情報・時間を共有する“ハブ拠点”としての求心力を高める等、一層の高度化が求められます。
・当社はワークプレイスのプロとして、企業のオフィス変革をサポートするとともに、丸の内エリアのまちづくりで培ってきた、企業・人材の集積と交流機会、“働く”に留まらない来街目的の多様化、安全・安心・清潔・快適の追求に加え、フレキシブルに利用できる空間づくりを進め、ワークスタイルの多様化に応えていきます。
・交流拠点を充実させるほか、空間を複数の人や企業でシェアする、時間によって用途を変えるなど、まちの使い方を高度化・複層化し、コロナ禍以前よりも更に多様な交流と価値創造を目指します。

●具体的な施策
①   フレキシブルなワークスタイルに対応する商品・サービスの拡充
 ~企業のオフィス変革とともに、フレキシブルにまちを“使い倒す”施策で、就業者数は増加~
②   個人や企業が交流することで生まれるイノベーション・価値創造を徹底的に高める
 ~ここでしか得られない体験・出会いの充実。オンラインも活用し、ネットワークを拡大~
③   働くだけでなく、プライベートな時間も充実させ、まちに多様な目的を用意する
④   建物の低層部や公共空間を積極的にワークプレイスとして活用する
⑤   安心・安全とWell Being(健康・快適・便利)を両立したサービス・新技術を拡大する

これらの施策を、まちのDX化(デジタルトランスフォーメーション)、スマートシティ化と一体的に、エリアマネジメント・運営管理の高度化を通じて進め、ワークプレイスとしての価値向上と、健康、環境共生、文化等、時代変化に対応するアジャイル型で取り組み、まちを訪れる「価値」「意味」を提供します。

2.多様なワークスタイル・ライフスタイルへの対応センターオフィスにおける価値向上と同時に、住宅のワークプレイス化、どこでもオフィスになる「テレキューブ」の設置拡大、地方と都市の新たな関係を生み出し、新しい働き方を提案するワーケーション事業の推進等、三菱地所グループを挙げて、多様なワークスタイルを支える、トータルな価値提供を進めます。

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